一人暮らしにかかる費用
一人暮らしをするにはさまざまな費用がかかります。その費用の概要を事前に知っておくだけでも準備の際に困らずに住みます。
ここでは、一人暮らしにかかる費用を次の4つの項目に分けてあります。
また、一人暮らしの費用に関するデータも掲載。
これら以外にも緊急時の病院代や交通費など、さまざまな費用がかかると思います。事前にある程度まとまった額を保有していると安心して引越しを行うことが出来るでしょう。
一人暮らしの費用に関する考え方
上述のリンク先で各項目ごとに一人暮らしの費用に関する考え方を伝えていますが、ここでは総合的にどういった考えを事前に持つべきかを紹介します。
暮らし方によって変わる費用
人それぞれ、暮らし方が異なります。
質素に暮らせる人もいれば、別の人から見れば無駄にお金を使っている人もいるでしょう。
そのため、人によって、かかる費用が大きく変わってきます。
一人暮らしをする際に、お金のかけ方によって、使う費用が大きく変わるのは言うまでもありません。
節約することができれば少なく済み、逆に節約が出来ず、無駄にお金を使うとかかる費用も高くなります。
この点は大前提として捉える必要があります。
このため、一人暮らしの費用はいくらなのか、という一般的な問いに対して、答えを出すことが困難です。人それぞれ、と言わざるをえないのは、こうした事情によるものです。
それでも、データなどで平均値などが出ていますので、平均値を参考に、自分自身の生活を考えなおしてみてはどうでしょうか。
住む地域によって変わる費用
住む地域によっても一人暮らしの費用が大きく異なります。
特に大きくのしかかる住居費は、住む地域によって高くもあれば、逆に安く済むことが出来る場所もあります。
都会の方が高く、地方の方が安いのは言うまでもありませんが、都会でも少し離れた地域であれば、地方の都市並みに安く住める場所もあります。
また、地域は住居費だけでなく、その他の部分にも影響します。
たとえば、水道費。一部地域では、他の地域と比べて多額の費用がかかることもあります。
ガスも都市ガスとプロパンガスとで月にかかる費用が異なります。都市ガスが無い地域に住む場合には注意が必要です。
こうした地域ごとの特性を考慮し、一人暮らしの費用を考える必要があるでしょう。
食生活によって変わる費用
一人暮らしの費用を考える上で重要な要素が食事に関する費用です。
自炊出来る人と、出来ない人とで大きく食費が変動します。
また、高価なものを食べたい人と、安い食品でも十分という人でも大きく変わってきます。
質素に栄養のあるものを食べる人であれば、安く済ませることができます。
趣向品によって変わる費用
趣向品によっても費用が大きく異なります。
特に酒やタバコに接しない人であれば、その分のお金が浮くわけですから、暮らしの費用は安く済ませることができます。
このほか、遊びなどにかかる費用も大きく影響します。お金のかからない遊びを知っている人ほど、費用はかかりません。
こうした趣向品の有無によっても大きく変わってきますので、考慮に入れておきましょう。
一人暮らしの費用の目安
すでに述べているように、人によって費用は大きく変わります。
それでも、目安となる費用が知りたいという方もいるかと思いますので、参考として紹介します。
これくらいあれば、普通に生活する分には問題の無い金額として参考にしていただけたらと思います。東京を目安に紹介します。
1ヶ月に必要な費用の目安
家賃:8万円
食費:2万円
水道費:2500円
電気代:6000円
ガス代:4000円
電話代:8000円
雑費:2万円
合計:14万5000円
最近ではスマートフォンによりネット接続が出来るようになっていますので、ネット代をかけず、電話代に該当するスマホで対応ということ前提で紹介しています。
雑費は日用品や衣服など。散髪などの費用もこうした雑費に含めて考えています。
雑費は豪華な生活にしようと思えばいくらでも跳ね上がる費用ですが、とりあえず、これだけあれば普通に生活する分には困らないだろう、という金額を記載しています。
切り詰めようと思えば、家賃を6万円以下、食費も1万5千円以下も可能です。
この他、日中は外の施設などで過ごすなどすれば、ガス代、電気代も抑えることが出来ます。
社会保障費は免除規定もありますので、ここでは含めていません。お金に余裕があれば、追加する必要があります。
頑張れば月10万円での生活も可能でしょう。
最初に一人暮らしをするときに必要な費用の目安
1ヶ月に必要な費用のほかに、一番最初に一人暮らしをするときに必要となる費用の目安を紹介します。
ここでは主に、賃貸契約の費用や、家具家電の購入費などの費用を取り上げています。実家から持ってこれるものがある、という場合には大きく金額を減らすことのできる部分でもあります。
新規賃貸契約(家賃8万円相当):36万円
引越費用:7万円
賃貸契約までの交通費:1万円
洗濯機:5万円
冷蔵庫:5万円
家具:1万円
合計:55万円
ごくごく最低限のもののみ紹介。
新規に賃貸を契約するときには通常の家賃の他に、契約に関する諸経費が掛かってきます。
ここでは8万円相当の家賃を借りるときに必要な大まかな額を紹介しています。含まれるものは、2ヶ月分の家賃、礼金1ヶ月分、敷金1ヶ月分、契約仲介手数料0.5ヶ月分として考えています。他にも火災保険が必要になります。
礼金や敷金が無い賃貸もありますので、その際は20万円もあれば契約が出来るでしょう。
引越し費用はどれくらいの距離を引っ越すのかにもよります。また、荷物の量によっても異なります。あまり荷物が無いのであれば、宅配便会社が行っているやや大型の荷物配送サービスを利用するとよいでしょう。
ここで紹介した額は、それなりに荷物があり、なおかつ引越しシーズンであることを目安にしています。引越し会社が暇な時期でしたら距離にもよりますが4万円くらいまでに抑えられると思います。このあたりのコツは『引越し業者の料金を安くする方法』にて。
賃貸契約までの交通費は、引越し先の内見や契約をするために訪れる際の費用です。これも引越し先までの距離によって異なりますので、ご自身の都合に合わせて計算し直しましょう。
洗濯機や冷蔵庫は家庭に2つあるということは少ないため、実家から持ってくることが困難と考えられるため、費用として載せています。
寝具などは実家から持ってくることが出来ますしテレビなども自分の部屋にある、という人も多いともいますので、含めていません。
家具は足りないものを付け足す程度に。テーブル一つでも付け足せば、たいていは事足りるかと思います。
いろいろ安く済ませようとすれば、30万円もあれば初期費用として十分収まります。
一人暮らしの費用の目安の合計
先に挙げた目安の合計をしますと次の通りです。わかりやすく単位は万円にしています。
このあたりの金額があれば十分ですが、余裕を持った生活、追加で何か費用が掛かることがある際に備えて、収入とのバランスを考え、日々の生活をしていただけたらと思います。
一般的な費用の目安
最初の1ヶ月に:62万円
次の月から:15万円
安く済ませる人のための費用の目安
最初の1ヶ月に:35万円
次の月から:10万円
入居時に必要な費用
入居時には主に次のような費用がかかります。
- 家賃や敷金・礼金
- 引越し
ここではこれらの費用に関して紹介していきます。
なお、地域によっては名称が異なるものや、そうした習慣がないものなどもあります。
引っ越し先の地域の事情に合わせて、ご覧ください。
家賃・敷金・礼金・仲介手数料
住まいを決める時に必要な費用に、家賃、敷金、礼金、仲介手数料があります。地域によっては無いものもありますし、別の名称で存在するものもあります。
その他初期に必要な費用も合わせ、それぞれについて紹介していきます。
特に関西では敷金が高めに設定されますのでご注意ください。
家賃
家賃は基本的に1ヶ月いくらという具合に決まります。また、家賃の他に、共益費というものが存在します。これはマンションなどでしたらマンションの他の住人と共有して使用する場所の管理費となります。廊下や玄関付近の清掃や蛍光灯やエレベータなどの電気代などが含まれます。
このため、家賃は共益費も含めた額を基準に考えると良いでしょう。共益費が無い場合は家賃がそのまま1ヶ月に必要な費用となります。
敷金
最初に入居する際には敷金や礼金を要求されることもあります。
敷金は部屋を汚すなどのトラブル防止のために、事前に不動産屋にお金を預けておき、借りた部屋から出る際に使用状況によって敷金の中から一定額、取られます。
逆に言いますと、敷金はいくらか返ってくる可能性がある費用とも言えます。
ただ、不動産屋側としては出来るだけ返したくない費用のため、戻ってくる費用が少なかったり、まったく戻ってこないといったこともあります。この辺りは不動産屋としっかりと話し合う必要があります。
契約時に一定額はクリーニング代として必ず徴収するという契約が結ばれることもあります。
この敷金は地域によって敷引きという形で、退去時に確実に手元から離れる金額が含まれることもあります。敷引きは、実質、礼金に近いものとなります。
礼金
最初に入居する際に礼金を要求されることもあります。
礼金は最初に借りる時に払う費用で、敷金とは違い返ってくることの無い費用です。貸してくれてありがとう、といった意味合いの費用と考えれば良いでしょう。
引越しシーズンなどですと、礼金が高くなったり、逆に閑散期ですと礼金がなくなったりと、時期によって礼金の有無が変わることもあります。急いで引越しをする必要が無いときは検討してみてはどうでしょうか。
敷金、礼金の有無について
敷金・礼金が一切無いところもあります。
ただし、そうしたところは物件に問題がある場合もありますので、よく確認してから借りるか借りないかを判断しましょう。
仲介手数料
この他、不動産屋によっては仲介手数料を取ることもあります。
これは、自社が管理運営している部屋で無い場合に多く見受けられます。自社が管理している場合は仲介手数料は無料のことも多いため、安く済ませたい場合はそうした不動産屋から申し込みを行うと良いでしょう。
なお、この仲介手数料は多くても家賃1か月分くらいです。
連帯保証会社利用費用
不動産屋によっては、連帯保証会社を利用するように薦めてくることがあります。この際には別途費用が掛かります。
主に、家賃の2分の1の額ですが、利用する連帯保証会社によって条件等が異なります。
詳細については『賃貸の連帯保証人と連帯保証人会社』をご覧ください。
前金
不動産会社では、正式に契約する前に、前金を要求することがあります。
他にも名称としては申込金、預かり金、手付金などとも言います。
賃貸物件での前金は、その物件を借りる予定なので、他の人に取られないようにいくらかのお金を払い、その物件を確保してもらうためのものです。
その物件を契約した際には、支払った額を差し引いて、残額を支払うことになります。
この前金の額は決まっていませんが、1万円程度を考えておきましょう。
もし、その物件を最終的に借りない場合は、送金手数料を差し引かれて返金されます。意外にもこの送金手数料が500円などと高いことが多いため、出来れば確実に借りる物件のみ、前金を支払うようにしましょう。
不動産会社は、前金を払ってもらおうといろいろと言ってきますが、あまり興味のない物件であったり、まだ長く迷うようであれば、払うのはやめましょう。複数の物件で同じようなことをすると返金手数料だけでかなりの額になってしまいます。
最終的に決めた時に残っていたら、借りるという気持ちを持つとよいでしょう。本当にその物件を借りたければ、素早く支払うようにしましょう。
その他費用
火災保険料や害虫駆除代など、別途費用がかかることもあります。
これらは契約する際に必ずしなければいけないといった条件をつけられることもあるため、そうした不動産屋で契約する際は必要費用として見積もらなければなりません。各2万程度で計算すると余裕が持てます。
最終的に必要な額
家賃・共益費は2か月分の確保を、敷金・礼金もそれぞれ家賃の2か月分を要求されることが多いため、大まかではありますが家賃の7倍程度を用意しておくと良いでしょう。
家賃が5万円でしたら35万円あれば、多くの家賃5万円の物件が検討材料になると思われます。
もちろん、先に紹介したように礼金が無いところや、敷金が安い、もしくは無い、仲介手数料も無いところでしたら、もっと安い費用ですみます。
更新手数料
最初の入居時には必要ありませんが、一定期間住んだら契約の更新をする必要があります。このときの更新時に、家賃以外の更新手数料が必要となります。
契約時に何年で契約を更新するかといった記載がありますので、それで確認しましょう。たいてい2年で更新となります。
大体が家賃の1ヶ月分以下で間に合うと思います。このとき、同じく火災保険の期間も切れると思いますので、その際は火災保険も契約を更新する必要があります。
交通費・書類取り寄せなど
部屋探しを行う際に、内見をするのであれば、現地まで行く交通費が必要になります。
また、多くはインターネットや郵送で対応が出来ますが、契約をする時なども、不動産会社へ行く必要があります。その際に、遠くにあるのでしたら当然交通費がかかります。
このほか、審査に必要な書類などに対する費用も必要です。住民票や印鑑証明など。当然、そうした書類を発行する場所が遠くにあれば、交通費が必要です。
いずれも距離が遠くなければ細かい金額ではありますが、決して部屋代や引越し代だけではないということを覚えておきましょう。
引越し
まず、引越しを自分で行うか、それとも業者に任せるかによって異なります。
業者に任せると、それだけ費用がかかります。
引っ越しする地域や距離によって異なりますので、ネットや直接引越し会社に確認して見積もりを出してもらいましょう。
引越しそのものに関する情報は『一人暮らしの引越し』ページにてご確認ください。
1ヶ月に必要な生活費
一人暮らしで1ヶ月の費用、つまりは生活費は次のような項目があります。
- 家賃
- 食費
- 水道光熱費
- 雑費
少ないと思われるかもしれませんが、大まかなものは以上のようになります。洋服代や飲み代などは各個人によって異なりますので、1ヶ月の費用の中には含めておりません。雑費としてそれぞれが把握する必要があります。
家賃
家賃は家賃と共益費を含めた額として考えましょう。自らが契約した場所ですので、確実に把握が出来る額と思われます。
食費
自炊派か外食派でかかる費用が大きく異なります。よほど豪華な食事にしなければ、自炊の方が安くすむ傾向にあります。
外食、もしくはコンビニや弁当屋の利用でしたら一食にかかる平均費用に一日に食べる回数を掛け、それを30日掛ければ大まかな食費が把握できます。
一食平均800円で、一日二食でしたら月に4万8千円の食費となります。
自炊派も、食材の購入方法によって異なりますが、スーパーのチラシなどをしっかりチェックし、安い時にまとめ買いなどの節約術を行えば、月に1万5千円くらいまでに抑えることが可能です。高くても3万円くらいで抑えることが出来るでしょう。
お肉は牛肉を買わずに豚肉や鶏肉を中心に食べたり、野菜中心で料理したりと、工夫の余地が大きいのが魅力的です。閉店間際の安くなるおつとめ品などを活用すれば、腹いっぱい食べても安く済ますことが出来るでしょう。
水道光熱費
水の使用料、電気の使用料、ガスの使用料が挙げられます。地域によって基本的が額が異なったり、都市ガスかプロパンガスでも大きく異なるなど、一律には語れない内容でもあります。
また、家で多くの時間を過ごす人と、ほとんど外で過ごして家では寝るだけの人とでも大きく使用料が異なると思われます。
大抵は一定額、基本料金としてかかる他、あとは利用した分だけ追加で費用がかかる方式になっています。
水道代
水道代は風呂で湯船にお湯をはるかどうかが大きなポイントとなります。シャワーのみでさっと過ごすのであれば、それほど高くはならないと思われます。湯船にお湯をはる人であれば4千円くらいを目安に考えると良いでしょう。
電気代
電気代は自宅で過ごす時間に大きく影響されます。特に冷暖房などの使用時間によって大きく変わりますので注意が必要です。また、必要の無いものに関してはコンセントを抜くなどの対応もすると良いでしょう。キッチン周りがオール電化ですとさらに費用がかかりますが、その分、ガス代が安くなりますのでほぼ相殺されると思ってかまいません。
オール電化でないのであれば、6千円くらいを一つの基準として考えておきましょう。
ガス代
ガス代は先に述べたように都市ガスとプロパンガスとで大きく異なります。プロパンガスの方が割高です。ガスの使用はキッチン周りと、風呂が主になると思います。特に湯船に湯をためる人は、ガス代が高くつきますので、この点を考慮する必要があります。事前に都市ガスの賃貸を探すのも良いでしょう。
都市ガスでしたら5千円、プロパンガスでしたら7千円くらいを目安に。
全部で2万円もあれば、普通の暮らしをしていれば十分足りると思われます。
なお、先にも述べたように、過ごし方や地域によって異なる部分も大きいため、やや高めに設定してあります。
雑費
ここでの雑費はさまざまな物が含まれます。洋服代や酒代、たばこ代、ゴミ袋代、石鹸、キッチン周りなど、日常の消耗品等が主となります。
この他に新たに家電や家具や食器等、一人暮らしの中で新たに必要になるものもこの雑費として考えます。ほとんどは入居時に購入しているとは思いますが、追加で買い足していく場合、予想以上に一月に多くの費用がかかってしまうかもしれません。
さらに、予定外の出費として病院代なども、この雑費として含めておくと良いでしょう。
暮らしぶりによって大きく異なりますが、日常消費するもの程度であれば、1万円もあれば十分過ぎるでしょう。あとはたばこや酒などの嗜好品、洋服などの買い方次第によって大きく異なってくると思われます。この辺りはご自身で判断し、追加費用として計算しておきましょう。
賃貸住宅の退去時にかかる費用
ここでは、一人暮らしをしていて、その済んでいる賃貸物件から退去する際にかかる費用について紹介します。
退去というと引越しに関する費用や新居に関する費用にばかり気を取られますが、退去すること自体にも費用がかかります。
事前にお金を用意するためにも、事前に自身の状況に照らし合わせ、ご確認ください。
退去する理由
主に現在住んでいる一人暮らしの状態から退去する理由としては、次のような理由が考えられます。
- 転勤などで現在の場所から生活範囲が変更
- 気分転換で住まい変更
- 結婚や同棲
- 実家へ帰る
- シェアハウスに住む
主な理由は以上と思われます。
この中で、理由によって必要な費用もあれば、逆に不要となる費用もあります。主に粗大ゴミの処理や家電リサイクルなどが該当します。
たとえば、一人暮らしから一人暮らしへの、単なる引越しであれば、持っているものは基本的に引き継ぐことができます。
逆に、結婚や同棲、実家へ帰るなどは、手持ちのものを全て持っていく必要がないこともあります。テレビやエアコンや掃除機、洗濯機など、引越し先に全てあれば、不要です。
こうした状況の違いによって費用も変わってきますので、この点も考慮の上で最終的にどれくらいの退去に関する費用が必要となるかご判断ください。
退去に関する費用
退去に関する費用は大きく分けて次の通りです。各項目ごとに紹介していきます。
不用品処分、リサイクル費用
現在の住まいを退去するにあたり手元にある不用品をする必要があるかと思います。その費用がかかります。
主に、次の3点の費用がかかります。また、合わせてパソコンに関する処分費用についても触れます。
粗大ゴミ処理費用
大きなゴミは粗大ゴミとして処分する必要があります。この粗大ゴミとして処分する際には、ゴミ捨て場に置くだけでは引き取ってもらえません。
粗大ゴミの処分方法は地域によって異なりますので、その地域の市区町村のホームページなどで確認するか、市役所等に確認を取りましょう。
東京を例にしますと、ホームページ上から申し込みが出来、指定の記入欄に記入し、処分する物品を選択します。そして、粗大ゴミ処理券をコンビニなどで購入し、貼り付けてゴミ置き場に置くのが一般的です。
なお、次に紹介する家電リサイクル対象商品、および、パソコンは処理方法が異なりますので、ご注意ください。
1件あたりの処理費用は大きさによって異なります。一人で荷物の持ち運びが出来ない場合は、問い合わせるようにしましょう。
家電リサイクル対象商品費用
一部の家電は、家電リサイクル法により、特殊な処理方法をする必要があります。粗大ゴミのように処分することはできません。
具体的には、申し込んだ後に回収業者に引き取りに来てもらい、お金を支払う必要があります。
対象となるのはエアコン、テレビ、冷蔵庫や冷凍庫、洗濯機や衣類乾燥機です。
サイズやメーカーによって処理費用が異なります。数千円と、決して安い額ではありません。
また、処理費用だけでなく、運送会社が持ち運ぶ費用も負担する必要があります。この額も数千円するため、結構な出費になります。
もし、新しい家電を買い、その引き換えに古い物を持って行ってもらう場合は、処理費用だけで済む、もしくは格安の運送費用で済むことが大半です。家電量販店が古い物を持ち帰ってくれます。
このため、あえて処分すべきものを引越し先に持っていき、引越し先で新しい家電を買い、古い物を持って行ってもらった方が、処分に関する運送費用がかからず費用がお得になります。もっとも、引越し費用に少しは上乗せされますので、最終的にお得感は和らぎます。
必要になるのは処分費用と運送費用。処分費用は安くならず、運送費用は場合によっては安く済むとお考えください。
処分費用に関する詳細は「RKC 一般財団法人家電製品協会 家電リサイクル券センター」をご覧ください。
パソコン、ディスプレイ処分費用
パソコンやパソコン用ディスプレイの処分は別途費用が掛かることがあります。
PCリサイクルに関する取り決め(3R政策、法律「資源有効利用促進法」)があり、パソコンを処分するのにルールがあります。
新しいパソコンであれば、たいていはPCリサイクルマークのシールがパソコンのどこかしらに付いており、そのマークがあれば無料で販売したメーカーに引き取ってもらえます。つまり、費用はかかりません。
メーカーに送る際には、無料で送ることのできる着払い用の配送伝票が届きますので、配送に関しても無料です。
逆に、古いパソコンの場合は、PCリサイクルマークが付いていないため、有料でメーカーに引き取ってもらう必要があります。
これらの引き取りに関しては、メーカーのサイトにて手続き情報が書いてありますので、そちらをご覧ください。
すでに倒産などしているメーカーに関しては下記の「一般社団法人 パソコン3R推進協会」をご確認を。
PCリサイクルの詳細は「一般社団法人 パソコン3R推進協会」をご覧ください。
引越しにかかる作業
賃貸物件からの退去時には荷物を持ち運ぶ必要があります。そのため、引越し費用がかかります。
自らで行う場合は引越し費用は不要です。
ただ、知人等に手伝いを頼む場合は、お礼を兼ねてねぎらうための費用が必要になるでしょう。
他、ガソリン代や車の手配代など。
引越しに関する詳細は『一人暮らしの引越し』をご覧ください。
賃貸物件の退去時の手続きに絡む費用
賃貸物件から退去する際に、部屋の状況に応じてお金を支払う必要が出てきます。
部屋を汚く使用していたり、破損させていた場合、その費用がかかります。
賃貸契約を結ぶ際に、敷金を払っている場合は、敷金からまず引かれ、敷金で足りない場合は追加で費用がかかります。敷金は地域によっては敷引きなどとも呼ばれます。
もし、入居時に敷金が0円で入居している場合は、この退去時の費用が必要になることを頭に入れておきましょう。
敷金を払っている場合は、ペットを飼ったり、タバコを吸ったり、室内の破壊行為をしたりしない限り、敷金内で費用が収まるため、追加の出費はありません。逆に、敷金の一部が戻ってくる可能性があります。
学生の住まい探し費用、新生活用品平均費用
一人暮らしの新生活用品平均費用に関する情報が全国大学生活協同組合連合会より公開されています。
対象は学生ではありますが、新社会人も初期の費用は親に依存する可能性が高いため、同じものとして判断し、データをチェックしてみましょう。
ある程度社会人を経験し、費用が溜まっている人は、このデータよりかは幾分高い数字を基準に、各費用を検討してみてはどうでしょうか。
2011年のデータは下記の通りです。(全国大学生活協同組合連合会「保護者に聞く新入生調査の概要報告2011年」より)
住まい探しの費用
住まい探しの費用は199500円とのことです。この費用には、探しに行くための交通費や、その宿泊費、滞在費など含みます。
また、入居する際の礼金や敷金、不動産屋に支払う仲介手数料なども含みます。
内訳は下記の通りです。
- 住まい探しの費用:199500円(合計値)
- 交通費:26200円
- 宿泊費・滞在費:33500円
- 礼金/入館金、敷金合計:127700円
- 斡旋手数料:39700円
- 前家賃や日割り分・その他:56800円
過去と比べ、どんどん安くなっています。これは、経済状況が悪いため、安くならざるを得ないという側面もあります。
親としては費用が少ない方が良いのですが、そもそも親の支払うことができる費用が減っているということも、費用下落の要因となっていると思われます。
新生活用品費用
新生活用品費用は、新たに家に必要で、何かを買った時の費用です。
家電や自炊用品、日用雑貨などを指します。
電話加入権に関しては、もしかしたら携帯電話なども含むかもしれません。固定電話が不要な人も多いと思いますので、無理に固定電話に入らずとも良いでしょう。
こちらの費用に関しても、年々低下傾向にあります。最近ではテレビなどの家電が安くなっていることも、大きく影響していると思われます。
- 新生活用品費用:282400円(合計値)
- 家電用品:44600円
- 自炊用品:21700円
- 電話加入権等:12100円
- 電話機:39300円
- 日用雑貨等:28700円
- 衣類・小物等:60300円
データを元に一人暮らし費用を考える
住まい探しと日用品費用とを合計すると481900円となります。約50万円、初期投資が必要です。
当然、これら以外にも、日々の生活に必要な費用が追加されます。
水道光熱費や食費はその主な物です。一般的に生活費と呼ばれます。
単に初期の費用だけを考えず、日々必要な費用を考慮し、お金をどのように使うか調整しましょう。